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夢を叶える為!関根の冒険が始まる!

 

若き超注目ドリブラーがついにブンデスへ移籍!しかしそれは二部

夢の舞台へは一歩づつ上り続けるのみである

 

しかし私は試合を見れば駒井の方に目を奪われたが、、、

 

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 以下フットボールチャンネル引用

 

浦和からブンデスリーガ2部のインゴルシュタットへ移籍するMF関根貴大(22)が10日、笑顔で新天地へ旅立った。前夜は敵地・山梨中銀スタジアムで行われた、ヴァンフォーレ甲府とのJ1第21節に先発出場。後半38分までプレーし、堀孝史監督体制におけるレッズの初勝利と15試合ぶりとなる完封劇を見届けた。正式なオファーが届いてから10日あまり。ジュニアユースからひと筋で育ったドリブラーの揺れた胸中と決断に至った経緯、ドイツでの決意、そして古巣への思いに迫った。(取材・文:藤江直人)

 

●試合後、ゴール裏で感謝の思いを伝えた数分間

 精いっぱいの強がりだった。敵地・山梨中銀スタジアムを赤く染めたゴール裏へ一人で向かい、感謝の思いと旅立ちの決意を自らの言葉で伝えた数分間。関根貴大は「泣いていないかな」と苦笑いした。

 抱いてきた海外移籍の夢を成就させたなかで迎えた、浦和レッズでの最後の試合。涙はふさわしくない。それでも温かく、必要ならば厳しい声をも送り続けてくれたサポーターを前にすると覚悟がぶれる。

「僕はこのクラブで9年間、とてつもない応援をもらってきました。日本一のサポーターの前で、埼玉スタジアムで走って戦って、本当に自分にとって大きな財産になりました。自分でこのチームを勝たせる男にはなれなかったけど、またこのクラブで成長した姿を見せられるように頑張ります」

 拡声器を通して届けた声が、わずかながら途中で途切れる。ちょっぴり詰まっていた。胸中にとめどもなく込みあげてきた万感の思いが涙腺を緩めたことを、最後は照れ笑いを浮かべながら認めた。

「泣いていました……かね」

 ブンデスリーガ2部のインゴルシュタットへの完全移籍が合意した、とレッズから電撃的に発表されたのは6日。現地時間11日に行われるメディカルチェックを経て、正式契約を結ぶ運びとなった。

 それでも、9日に行われたヴァンフォーレ甲府とのJ1第21節で、先発メンバーに名前を連ねた。主戦場としてきた右アウトサイドで、後半38分にMF駒井善成と交代するまで全身全霊でプレーした。

 後半15分には後方からのロングボールを敵陣深くまで追い、対面のMF阿部翔平と激突。もんどりを打って倒れたプレーが危険と見なされ、木村博之主審からイエローカードを提示されてしまう。

 だからといって、闘志を前面に押し出したプレーは変わらない。すべては愛してやまないレッズの勝利のために。「最後に退場したら、とんでもないと思った」と笑いながら、偽らざる思いも明かしている。

「最後という実感はないんですけど、後半になると『もう終わっちゃうんだな』って思いながらプレーしていた」

●チーム状況を考慮し「本当に悩みました」

 この10日あまりで、取り巻く状況が劇的に変わった。インゴルシュタットから、レターを伴った正式なオファーが届いたのが7月下旬。当初は関根本人も悩み、レッズ側からも慰留された。

 大宮アルディージャに苦杯をなめさせられた4月30日の第9節を境に、レッズはまさかの失速を余儀なくされた。手がつけられなかったそれまでの絶好調ぶりから一転して、失点と黒星とを重ねていく。

 北海道コンサドーレ札幌に0‐2の完敗を喫してから一夜明けた7月30日には、2012シーズンから指揮を執ってきたミハイロ・ペトロヴィッチ監督を解任。堀孝史コーチを新監督にすえる荒療治が施された。

 チームが最も揺れた時期に、オファーが届いたことを知った。もともと海外志向は強く、今シーズンに入ってからは、試合後の取材エリアなどでも「行きたいですよね」と、はばかることなく公言してきた。

 この夏に移籍するチャンスは、もうないかもしれない――そう思い始めてもおかしくはないタイミングで、目の前に新たな道が開けた。逡巡した胸中を、関根はこんな言葉で振り返っている。

「急にオファーが届いて、チームがこういう状況のなかで本当に悩みましたけど……」

 いまも畏敬の念を抱き続ける、FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)へ国際電話をかけた。ジュニアユース、ユース、そしてレッズと眩しい背中を見せ続けてくれた先輩から、単刀直入に聞かれた。

「お前の気持ちはどうなんだ。行きたいのか、行きたくないのか」

 その瞬間、視界が一気に晴れた気がした。決して長くはないサッカー人生を、どのように歩んでいくべきか。トップチーム昇格から4年以内には海外でプレーする、という目標をあらためて思い出した。

 昨シーズンのブンデスリーガ1部で17位に終わったインゴルシュタットは、今シーズンを2部で戦っている。すでに開幕している新シーズンでは、連敗スタートを喫した。それでも、関根から迷いは消えた。

「(原口)元気くんに単純な質問をされたときに、自分も『行きたいです』と素直に言えた。それが移籍するにあたって、自分にとっては決め手になった。海外で挑戦できることでさらにステップアップして、1部にあがって、自分のもっているものをさらに出して、どれだけ世界を通用するのかを試していきたい」

●甲府戦は「正直、空回りしていた部分も多かった」

 迎えたヴァンフォーレ戦。一夜明けた10日には慌ただしく日本を発ち、現地でメディカルチェックを受けるとわかっていても、堀監督から先発を託されればピッチに立つと心に決めていた。

 放ったシュートはゼロ本。味方のチャンスに絡んだプレーも、ほとんどなかった。後半に入ると、やや強引なプレーも目立った。前述したように、ラフプレーでイエローカードももらってしまった。

「ちょっと気持ちが入りすぎた部分もあったかもしれないですけど、そういうアグレッシブなところが彼の持ち味なので。ドイツへ行ってもしっかり出してほしいし、もう少し冷静にというか、しっかりゲームを運べる部分も学べるんじゃないかと思う」

 試合後の公式会見で自身の体制における初勝利を、15試合ぶりとなる完封で花を添えた堀監督が思わず苦笑いした。前半19分に値千金の決勝ゴールを決めたMF柏木陽介も、独特の表現でエールを送る。

「自分でやろうとしすぎやろう、と最後は言おうかなと思った。(前節の)大宮戦にしろ、今日にしろ、あんな真ん中にドリブルで突っ込んで何しよんねんって。それやったら海外で通用せんよ、と言おうかなと思っているけど……まあ、お疲れさんと言いたいです」

 ジュニアユースから、レッズひと筋でプレーすること実に10年目。思い入れは誰よりも強いと自負しているし、だからこそ最後の舞台で大きな足跡を残したかったのかもしれない。

「正直、空回りしていた部分も多かった。自分が結果を残せればよかったですけど、チームのために最後までやり切れたと思います。苦しい状況に置かれているなか、今日の試合はすごく大事だったので勝てて、しかも無失点で終えられたことは、チームとして前向きにとらえていいと思う」

●原口から受け継いだ24番は「何か特別な番号にはしてほしい」

 前出のアルディージャ戦に続き、超満員の埼玉スタジアムに鹿島アントラーズを迎えた5月4日の第10節も連続して0‐1で負けた試合後の取材エリア。関根は珍しく無言のまま通り過ぎている。

 レッズの力になれなかった自分が不甲斐なく思えて、仕方がなかったのだろう。実際、十代のころの記憶を必死に紐解きながら、アルディージャ戦前にはこんな言葉とともに決意を新たにしていた。

「アカデミー育ちの選手が、ああいう気合いの入ったゴールというものを見せなきゃいけない。あのときはスタジアムには行っていませんでしたけど、しっかりと覚えているので」

 あのとき、の舞台は2011年6月11日のNACK5スタジアム大宮。2点のビハインドを追いつき、ドローにもち込んだ「さいたまダービー」で殊勲の同点弾を決めたのが原口だった。

 左サイドからドリブルで侵入しながら、ペナルティーエリア内で2人がかりのプレッシャーを受けて倒される。しかし、ピッチに転がされた体勢でも左足を振り抜く、執念のゴールをレッズの歴史に刻んだ。

 当時の関根はユースに昇格したばかりの高校1年生。鳥肌が立つほど感動させられたからこそ原口の勇姿に憧れ、華麗なテクニックに泥臭く、気持ちのこもったプレーを融合させられる選手を目指した。

 最終的には9ゴールをあげた2011シーズンを含めて、原口は「24番」を5年間にわたって背負った。そして、原口がドイツへ旅立った翌2015シーズンから、関根は志願して「24番」を背負ってきた。

「(次は)誰がつけるんですかね。やっぱりユース出身の子につけてほしいし、それがドリブラーだったらいいなとは思いますけど。そういう何か特別な番号にはしてほしいな、と」

 熱い思いを後輩に託したいからこそ、旅立ちに花を添えるゴールを決めたかった。関根本人をして「空回りしていた」と言わしめ、堀監督や柏木を苦笑いさせた理由はここになる。

●「浦和レッズがいるべき順位に戻ってくれると信じています」

 もっとも、関根はファンやサポーターの記憶のなかで眩い輝きを放ち続け、永遠に語り継がれる奇跡のゴールをすでに決めている。それも、現時点でのレッズにおける最後のゴールとして。

 連敗を3で止めた7月1日のサンフレッチェ広島戦。3‐3の同点のまま突入した後半アディショナルタイムにハーフウェイライン付近からドリブルを仕掛け、5人を抜き去って劇的な決勝弾を突き刺した。

「プレーひとつで見ている人々の心を動かせるんだ、というのを肌で感じられたので。ああいうプレーを毎試合出せるように、これからも頑張っていきたい」

 全身を駆けめぐった、たとえようのない喜びを再び追い求める舞台はドイツへと変わる。首位のアントラーズと勝ち点13差の8位と、依然として苦戦を強いられるレッズから旅立ったいま、新天地で眩い輝きを放つことが愛する古巣の背中を押すと信じてやまない。

「自分のポジションにも数多くのいい選手が育っているので、何も心配することはない。これからまた調子を取り戻して、もともと浦和レッズがいるべき順位に戻ってくれると信じています。サポーターの方々とあそこまで近くでしゃべることはなかなかなかったけど、やっぱり特別な存在だと感じました。

 日本一のサポーターの前で日々、成長できた環境があった。尊敬できる先輩たちも大勢いて、ピッチのなかではいつも頼りっ放しで助けられてもきた。浦和レッズのプライドをもってドイツで戦ってきたいし、もっと個の能力を磨いて、タフに戦える選手に成長した姿を見せられたらと思う」

 ファンやサポーター、チームメイト、首脳陣や移籍を容認してくれたフロント、アウェイのレッズに試合後のセレモニーを認めてくれたヴァンフォーレ、何よりも未来永劫に愛し続けるレッズというクラブへの感謝の思いを新たな力に変えて、167センチ、61キロの「サムライドリブラー」の新たな挑戦が幕を開ける。